蛭ヶ岳 [登山]
念願の蛭ヶ岳登頂が叶う日である。午前4時自宅発。5時35分大倉口を出発する。天気は霧雨、全山ガス状態であろう。それでもこの心地よさは、やはり蛭ヶ岳がみえるからであろうし、みやま山荘の親父に会えるからであろう。やはりやはり嬉しい今日の日である。丹沢登山の目標である縦走計画の最終過程である。いつもの馬鹿尾根をいつものように、一歩一歩、登山靴を前に移動する。この時間、誰も前を歩いてはいない。静寂と野生の鹿としか会うことは無い。堀山の家、花立、塔の岳、丹沢山まで一気である。着いてみるとみやま山荘美人小屋番補佐は、どこへやら、みやま山荘ご主人石井 清氏に迎えていただいた。氏に点ていただいた出来立ての珈琲をいただいて、いよいよ念願の蛭ヶ岳へデッパである。2時間のコースタイムをピストンである。4時間後にまたこの丹沢山みやま山荘に帰ってくることになる。丹沢山から蛭ヶ岳、洞のコースは登山客が少ない。主脈縦走路だけあって、大倉からの日帰りはきつく、鎖場、ガレ場があり山岳コースとなる。それだけに、丹沢のよさがここにあることは間違いない。厳しい環境を乗り越えてきたものだけを迎える、自然の美しさである。蛭までのルートはくまざさの、立ち枯れのような古木が一面である。ほとんど景観は変わらない。意外と雪が残っていた。蛭ヶ岳山頂、蛭ヶ岳山荘、意外と感動が少ない。18歳のときにここを登っている。以外と記憶が薄い。当時は厳しい養成の為の登山であったことによるのか。山頂に居る時間はほとんど無かったように思う。若き日ここにいたのだと思うと、ドタ靴の踏む山肌がいとおしく思われる。
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この縦走路は俺たちの血と汗がしみついている。いや多くの先輩や後輩がここ丹沢での秩父での錬成に参加している。厳しい精神養成。朦朧とした意識の中で走った縦走路。山中での合宿が終わって、山を下りた喜びだけが残る。体力も精神も消衰する。錬成に参加した誇り。今だからこの錬成がありがたく思える。
by churaumi (2012-07-12 18:26)