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好日 [日本文化]

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今日の初釜を暮れより楽しみにしておりました。師走に正月と含翆亭に宗玲先生の茶会にてお点前を戴きありがたく時を過ごすことができました。何もかも嬉しいことばかりである。赤穂義士の本懐がうれしい。美しきご亭主振りも楽しみである。お点前の服の良きことのうれしき。心おどるお道具の手触りふれる唇の快さもまた。すべてが一期一会であることの美しさなのだろうか。にえをきき含む茶の香消えゆくさま、この時をかえがたく大切にしたい。今日のこの良き日に初雪とはまたご亭主は恵まれている。初釜に初雪このときに有難い高座である。お待合は淡々斎の富士が迎えてくれる。本席は鵬雲斎の手によるというよりなぜか玄室である。紅白の白玉椿紅梅は花掛うそに美しく咲く。仙叟好香合亀の洲は鵬雲斎在判。淡々斎好み炉縁唐松に美の助の釜は美しい。にえは心を和ませてくれる。鵬雲斎お好みの寿扇棚に相馬焼の水指が置かれている。桐竹金蘭手鵬雲斎大宗匠箱大棗は内、外ともに見事な美しさ、持った時の豪華さはうれしき感動であり蓋内側の梨地模様花押にうっとりである。お薄の色が際立ってみごとにはえている。左入造黒楽淡々斎銘宝の槌は手にしっかりとなじむこの感触がいい。有難い出会いである。次客の茶碗。萩淡々斎銘乙御前がまたいい。萩の優しさ優美な形。立原正秋なら40女というのであろうか。ピアニスト中村紘子が15歳の時、骨董品を手にもった時の感触をこう感じたといっている。骨董品てなんていやらしいものなんだろう。手にしているとうっすらと血の気がさしてくる、とも言っている。彼女のパトロンであり不世出の文化愛好家安宅英一が愛蔵の茶碗を見せた時のはなしである。彼女の感性才能に驚く、安宅英一の審美眼に出会う有難さを感じる。今日のお道具もまたしかりである。今日の初雪に合わせたように、お菓子の銘は春の雪。お干菓子は知人の製作とのことおいしかった。菓子器は和全造奥州赤絵。蓋置は松の絵半七。建水は独楽形宝尽くし膳所焼がうれしい。膳所焼岩崎家ご当主がここにおいでであれば感慨一入であろう。良きものを大切につかわれている有難いことである。この世に在りて文化に触れることのありがたさ、40億年の歴史から見るまさに一期一会、生きて出会うことの素晴らしさがあります。この出会いを創られたご亭主に感謝いたします。生き物が生きた証として残すべきはいきている文化なのであろう。ほかになにがあろうか。有難いひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございます。


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churaumi

底紅の
花入れうそに
とどまらん

わび茶にのこる
ひとの妖艶

by churaumi (2014-07-18 21:03) 

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