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感謝 [日本文化]

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季節の移り変わりが早いように思える。砂利道の参道も木々の葉が黄色く時折紅く色づいている。当たり前のように季節が巡ってくる。ありがたいことである。小さな動物も植物もここでは同じように季節を迎えることが出来る。穏やかな里山である。開炉楽しみである。お待合は蓮月尼賛一枝もたおらば 華挙画紅葉の絵が迎えてくれる。本席は鵬雲斎大宗匠在判箱千厳高秋気がありがたい。香合は祥瑞鴨足。吉祥草が竹一重切花入れにさく。お床の落ち着きがいい茶室はすでに秋の気配。冬浅しなのだろう。蓮客の暖をとるために炉が近くなります。与斎造八角山水地紋釜が炉縁大紀造布目塗花丸四君子に見事な落ち着きである。今日の開炉が有り難い。棚は表閑造誰が袖。水指は祥瑞龍鳳凰紋坐忘斎御家元箱義崇造腰のふっくらとした丸みは優雅である。桐竹蒔絵大棗に鋮堂和尚作深山鹿がそう。いただくお薄は清風園萬有の白主菓子は菊屋製秋の野辺。奈良の菊屋本店が思い出される。覚入の赤楽三輪休雪の萩大樋の飴釉いずれも大切にされている立派なもの、有り難く拝見させていただきました。お道具の一つ一つに家元の在判箱書きがあり、これがお好みなのだと頷く。そしてこれがご亭主のお好みなのだときずく。お道具組により、ご亭主のお点前さんの手により、一服の茶となり一椀の世界を知ることが出来る。骨董でもなく芸術品でもなく、いまここに生きている文化なのであろう。この席にあり、ご亭主のお点前さんの蓮客の有り様こそが文化なのであろう。学ぶことの多き一席でした。この席に沿える人でありたい。ご亭主に感謝申し上げます。


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