ありがたく

深緑の参道を歩く。本阿弥光悦の所領鷹峯は文化の里である。人もまた文化である。お待
合は 景之筆燕子花がむかえてくれる。本席は鵬雲斎大宗匠筆青山。翠嵐造紫交趾に大山蓮華がうつくしい。香合は兜。面取崇白造風炉に冶良兵衛造釜つる首がいいあんばいである。風炉先は瑞鳳。鵬雲斎大宗匠箱真葛造水指捌目が淡々斎お好み棚春光造御幸におちつく。薄器は鵬雲斎大宗匠在判箱光秋作八橋蒔絵がうつくしい茶杓は鵬雲斎大宗匠作薫風。主茶碗は淡々斎箱旦入。替鵬雲斎大宗匠箱小井戸金太漢造が嬉しい李朝の美しさが見られるありがたさを感じる。李朝の文化が健在であり、この文化を好む日本人がうれしい。鵬雲斎大宗匠箱即全造青楓すてきだ。蓋置きは半七造むぎわら。建水は鵬雲斎大宗匠箱黄銅浄益造。阿山造の菓子器に主菓子うの花がのる鶴屋吉信製。煙草盆は雲珠造火入れは八角織部である。遺芳庵床常照寺ご住職道在近、ひさごにつる桔梗姫檜扇がうつくしい今日の一服この静寂なかに満喫しました席主徳永宗住先生に感謝申し上げます。